2020年5月10日日曜日

下手糞が書いた本の話







故あって教育学についての本を読んでいるが、これが酷い。


文章がきわめて読みづらいのだ。


まず、やたらにテクニカルタームをギチギチに詰めて書かれている。さらに、一文が異常に長く、日本語なのに主語、述語、関係代名詞、修飾節・・・という具合に構文を整理しないと意味が分からない。酷い場合は、検索しても出てこないような勝手な造語(?)まで平気で使われていて何を言っているのかわからない。


誰でもわかる言葉で、一文はなるべく短く、といった「あたりまえのこと」がなぜできないのか。大学の先生方は頭が良すぎてまともな文章が書けなくなるのだろうか?
1ページ読み進めるだけでも、「何がどうしたって?」「ほんと文才ねえな」「つまりどういうことだってばよ?」「ど素人かよ」「馬鹿が書いたのか?」こんな独り言を何度もつぶやいてしまう。


確かにこちらが教育学についての素養が全くない初心者だから上手く読めない、という部分もあるんだろう。現にアマゾンレビューを見てみれば、評価はむしろ良い。おそらく、ある程度教育学についての知識がある人間にとっては優れた内容の本なんだと思う。


しかし、その本は、教育の基礎を学ぼうとする学生向け、また、関心を持つ一般市民向けを標榜している。「教科書」と呼ばれるような類の本らしい。
そうであれば、そういう読者を対象にした書き方をするべきなのではないか?この本は複数の執筆者によるものだが、中には分かりやすく書こうと工夫されていた先生も一部いたし、実際その章については不満はなかった。


しかし、これまで読んだうちの実に75%が「伝える姿勢/理解させる姿勢」を全く欠いている文章だったのだ。その有様で一体、教育の何を語るというのか。




自分は何一つまともにできていないので、何に対しても「すごいなあ」「自分にはできないな」と感じる方である。そんな自分でも眉をひそめるような酷い品質のものが商品としてドヤ顔で流通しているのにも出会うことはあるし、そんなときはとてもイライラする。


そんな本を読むことを余儀なくされてしまうと不快感もひとしおだ。




プロなら、特に文系のプロなら、もう少しまともな文章を書けよ。







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